直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

ハゲには優しく、ヅラには厳しく

なんか最近「地毛証明書」なるモノがブームらしい。
すげえな、オイ。
やっぱアレか?就職活動とかでは履歴書と一緒にコレも提出しなきゃならんのかいな?
床屋や美容室は、店内の見える場所に「地毛証明書」を提示しなきゃ営業許可が下りんのかいな?

なるほどなるほど、それだけ日本はヅラ吉くん達に厳しい社会になったって事なのですなあ。

「ピーッ!ピーッ!」
警笛が鳴り響き、いくつものサーチライトの光が解体処分が決まった公営団地の1つを舐めるように照らし出す。
「クソッ見つかった」
「どうしてこのアジトが?」
「見ろ!アレはヅラ彦じゃないか!!」
そう声を上げた者が指し示す先には、大事なカツラばかりか衣服を全て剥ぎ取られ、全裸で逆さ磔にされた同志の姿があった。
その隣に立つ、軍服の出来損ないのような制服姿の男がハンドスピーカーを使って話し始めた。
「聞こえているな?頭髪不自由者のゴキブリども。この、この陰毛だけは盛大にボーボー生え散らかしているクセに、頭には一本も毛が生えていない破廉恥漢が、己の罪深さを恥じて偉大なる国家に奉仕したいと、すべてを白状したわ。既にその建物は我ら秘密警察の精鋭達が包囲した。大人しく投降すれば、この場で楽に射殺してやる」
そう宣告すると秘密警察の指揮官は、逆さ磔にされたヅラ彦のチンポを力任せに握り潰した。
「あぴゃ」と声を上げ、ヅラ彦は絶命した。
「ヅラ彦が・・・」
「ちきしょう。酷えことしやがる、どうしますリーダー?」
「多勢に無勢、各自、この場より脱出せよ。この屈辱と怒りを決して忘れず、再び集いし時こそ、我らカツラ民の自由と誇りを取り戻し、この国をカツラに優しい国に改革するのだ。この場は私が引き受ける。いいか同志諸君、絶対に死ぬな!」
そう言い放つとリーダーである小倉智昭は先祖伝来の村田銃を構え、秘密警察の隊列に向け突撃を敢行した。
「リーダー!」
誰かが叫んだ。しかしその叫びは、廃団地の敷地内で幾重にも反響し絶叫する銃声にかき消された。
「みんな、リーダーの最後の言葉を忘れるな。再び我ら相見える時」
「そうだ相見える時こそ」
「頭髪フッサフサ原理主義者どもに血の制裁を下す時!」
それを合図に、ハゲ散らかしたヅラ達は闇夜に消えていった・・・。

と、こんな事が人知れず、日本国内で起きているようですので、なんともワクワクしますですなあ。

そもそも第一に、ハゲって別に隠す必要ないですよね。ハゲがカッコ悪いのではなく、カッコ悪い奴がハゲたからみっともないだけ。つーか、ハゲって見た目のマイナス要因になるかいな?ならんよ。だって、ハゲでカッコイイ人、国の内外に関係なくたくさんいるじゃん。
ハゲを隠そうとする心根がカッコ悪いのであって、ハゲ自体は全く罪はないというのが私の考えです。

そもそもさ、カッコ悪いハゲって不潔な感じがするでしょ?スダレ禿なんかその代表選手ですね。
でも、毛がないのに不潔な感じの人って、毛があったら余計にバッチい感じになると思うのよ。
にも関わらず、自ら志願してより不潔感満載の外見を指向するヅラ吉くんのお歴々。何を目指しているのか理解不能です。
なんでしょ?どんなに自分の外見を貶めても、ハゲだけは絶対に秘匿しなければならない、そんな家訓でもあんのかしら?

ホ~ント、ヅラ吉くんって笑えますよね。
学生時代、バイト先の課長って人がヅラ吉くんでしてね。
最初に見た時から「課長の頭って変」と思ったんですよ。で、バイトの親分みたいな人にそれとなく聞いてみたんですよ。するとゲラゲラ笑って「だよな~速攻バレるよなあ~」との事でした。
で、しばらく経ったある日、バイト先に行ったらその課長、ツルピカハゲ丸くんにメタモルフォーゼしちょったんですよ。
なんだって一晩でハゲてんだよ。もう少し段階踏めよ!
とにかく、意識して引き攣ったしかめっ面を維持しないと、こみ上げる爆笑を抑える事ができませんでしたです。

ああ、それに社会人になってからも酷いヅラ吉くんいたなあ。
基本的に風呂に入らない人なので臭うんですよ。臭うくらいですからとにかくバッチくて。
で、痒いんでしょうね。職場ではしょっちゅう、ヅラの下に鉛筆突っ込んで、頭皮をボリボリ掻いておりました。

ヘンな話、口臭やワキガや包茎と違って、臭いとか不衛生とかって実害がないじゃないですかハゲって。
むしろ清潔でいいと思うのです。
なのに、多くのハゲは、それが男性失格の烙印かの如く、恥辱と捉えそれを隠蔽する事に血眼です。
もう遅いかもしれんが新社会人諸君、上司がヅラだった場合、それを指摘する事はおろかカツラやハゲネタを口にしただけで、君の将来は終わっちゃうからね。
そのくらい、ヅラ吉くんの抱える劣等感・心の闇は深いのです。
コレってたぶん、理屈とかじゃないんでしょうね。ハゲはメスに相手にされず遺伝子を残すことができないオスとして欠陥品の証という、そーゆーニンゲンの根源的な獣な部分の問題なのでしょうな。
だからご婦人にモテモテのハゲって、理知的でクールな人が多いんでしょうね。

・・・え、地毛証明書ってハゲか否かってモンじゃないの?
生まれつき茶髪な子が高校で理不尽な扱いをされないためのものなの?

クソツマラン。