直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

オバケ温泉

来週まで仕事がない予定なので、オートバイで温泉に行ってまいりました。

常磐自動車道をビヤ~ンと北上。磐越自動車道に雪崩れ込むのです。
すると何故か、トラックも乗用車も皆さんお行儀の良い運転。アラアラ、どーしたんでしょうね?
高速機動隊のパトカーが、時速80キロでお行儀のよい皆さんを先導中。成程。

全く、どいつもこいつも官憲の無言のデモンストレーションなんぞに屈しやがって!
私は反逆を旨とするアウトローでロックなライダーです。その証しこそ、漢カワサキ製のオートバイ。国家権力など何するモノぞ!

しばらくパトカーの7台後ろを法定速度遵守で付いていき、さっさとPAに避難です。

で、小野インターで高速道路を下りて、国道349号線を北上するのです。

なんか、オートバイのエンジンの調子が非常に悪いのです。でも、まあ、走るのです。六気筒もあれば、何とかなるのです。

そんなこんなで飯坂温泉に到着です。温泉街をオートバイでウロウロ。やっと、観光案内所を見つけ宿をキープです。お金をおろしに、駅舎と一体となった銀行のキャッシュコーナーに。
駅前には案の定、俳聖・松尾芭蕉銅像が。

芭蕉翁が、奥の細道で飯坂(原書では飯塚)温泉の事をクソミソに貶しているのは周知の事実。
なのに、お金をかけて銅像を建てるなんて、飯坂温泉の人々は心が広いなあ。

まあ、読んみると飯塚の里、「こんな酷い扱いを受けたボクは、ジジイで痔持ちだからこの旅の途中で死うんじゃうかも。でもそれは覚悟の上さ。ボクって超カッコイイ~旅人&芸術家!」と表現したいから、あえて自分の悲劇性を演出すべく、飯坂温泉をあのように描写したっぽいです。

そもそも奥の細道、事実の歪曲・エピソードの捏造のオンパレードですからね。それを「ヤラセだ!フィクションだ!」と心が騒々しくなるような人、それは野暮ってモノですよ。

案内所に紹介された宿に到着し、オートバイのセンタースタンドをかけたら、左のフクラハギが攣りました。私もいよいよ末期のようです。とりあえず早速、左フクラハギ治療の為、温泉にGO!です。治りました。

晩御飯です。安い「ビジネスプラン」での宿泊だったので、正直、全く期待はしていませんでしたが、意外と美味しかったです。

で、部屋に戻ってお酒を飲みながらテレビを観ていると11時。「料金は一緒だから、なるべく多く温泉に浸かったほうがお得」という貧乏くさい理由で大浴場へ。
1人でボーッと湯に浸かっていると、たぶん私と同じような考えの人が入ってきました。

私はスダレ禿ですが、残っている髪の毛を肩まで伸ばしています。でもって、つむじの位置のせいなのか、癖毛だからか知りませんが、お風呂に入っていると前と横の生え際あたりの髪の毛が全部、顔の前に垂れてしまうのです。まあ、リングの貞子姉さん、と言うより頭のてっぺんがハゲているから落ち武者の亡霊みたいなモノを想像してください。

深夜のガランとした薄暗い大浴場に入ってみたら、湯船の片隅にそんな生首がプッカリ浮かんでいる光景がいきなり目に飛び込んできたワケですな。

その紳士、目を見開いて「ぎゃー!」と絶叫。
私もそれに驚いて「ぎゃー!」と絶叫。腰を抜かしそうになりました。

翌朝、要は今朝、朝食の場でその紳士と顔を合わせたのですが、気まずい半分、オカシイ半分で、お互い顔を見合わせニヤニヤしていました。

でまあ、天気が悪くなるらしいですし、オートバイの調子もイマイチなので、宿を出てから寄り道せずに戻ってきたのです。

人皆残暑と給うが
暑さ寒さも彼岸まで
未練たらたら去りゆく夏の
今際の際の最後っ屁

しばらくはオートバイ、「乗る」より「直す」がメインになりそうですが、この炎天下、オートバイの整備などやったら死んでしまいます。そんなワケで昼過ぎに帰宅してから、ず~っと家に閉じこもりビールをガブガブ。

さて、日も暮れましたしチャーシューメンでも食べてきますか。