直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

今のご時世「なるべく安く」はご法度です

1~3番の燃焼室が虫に喰われたシリンダーヘッド。
そこはかとなくくたびれた感じのシリンダーヘッド。
どちらを使うべきなのか。悩みまする。

一昨日までは、虫に喰われていないヤツを使おうと思っておりました。しかし昨日、虫喰いヘッドのペンキを剥離し、メタルクリーンで煮てみたところ、コヤツの方がインマニなどの鋳物の切り口全般がピカピカと輝いています。
そもそも使う予定のカムシャフトもシリンダーもピストンもクランク&コンロッドも、コチラとチームを組んでいたワケですから、できれば虫喰い君を使いたい。

しかし、私のような無能なクズにはちゃんと判断できません。とても悲しいです。

「ダメだったらやり直せばいい」。

「やり直す」だと?今、「やり直す」と口にしたか貴様?そんな敗北主義の売国奴が、我が軍集団にいたとはな。笑わせる。本当に笑わせてくれる。よいかね?我々に後はないのだよ。この計画は必ずや成就させなくてはなりない。一撃に全てを賭けるしかない。
にもかかわらず「やり直す」とはな。我々が素人日曜修理工である事が言い訳になるとでも思ったか!
よろしい。「やり直す」などと世迷言を口にするのであれば、今ここで証明してみせろ。憲兵大尉、コイツの眉間を9mm弾で打ち抜け。もし、それで貴様が死から生を「やり直す」事ができれば、私も「やり直す」とやらを少しは考慮してやろう。

とにかくエンジン関係は、一回で決めなければなりません。
だって、こんなクソ重くて、クソ重い、クソ重いエンジンの組み立て&搭載なんざ、人生一度きりでお腹いっぱいですもの。

てなワケでして、知り合いの自動車屋さんに2つのシリンダーヘッドを持って行きました。
自動車屋さんがお世話になっている内燃機関屋さんに、どちらのシリンダーヘッドを使うべきかをチェックしてもらうためです。
内燃機屋さんは、やっぱ信用できるルートで依頼しないと恐いですからな。

基本的に内燃機屋さんって、医者や弁護士と同じだと思うのですよ。
腕のいいお医者さんや弁護士先生って、宣伝ってしないじゃないですか。何故なら、宣伝なんかしなくてもお客さんが来ますし、むしろ宣伝なんかして変な連中がたくさん寄ってくると、本当に大事なお客さんの仕事に影響が出るじゃないですか。だから、宣伝はしないのです。
だってホラ、やたらとデカイ看板を掲げていたり、テレビでCM流している医者や弁護士ほど、ヤブだったり悪徳だったり・・・うわなにをするやめ

内燃機屋さんも同様で、基本的に企業やお店の仕事を請けるのが本筋で、素人が持ち込んだオートバイのエンジン部品如きを単体で請ける暇なんて、原則あり得ないのですよ。

そりゃそーですな。基本的に個人なんざ一見さんに過ぎず、まともなビジネスにつながらないクソみたいな連中ですよ。内燃機屋さんから見れば、趣味でオートバイをイジっている個人なんざ。

で、しかも、この手のクソ素人、自分は客だからってんで、内燃機屋さんに対し一流百貨店や高級車ディーラーのような対応を求めるどころか、第一声が「なるべく安く」ですからな。
で、それに辟易した内燃機屋さんが依頼を断ると、そのクソ素人、「●●内燃機は酷い」と被害者面してネットで訴えます。
ホント、この手のクソ素人、死ねよ。
内燃機屋さんではないが、こんな流れで個人の依頼を請けなくなった職人さんも実際にいますのです。

そんなワケでして、腕の良い内燃機屋さんがこんなクズみたいな連中の依頼を請けるワケがありません。だって、そんなカスのような依頼なんか請けなくとも、ちゃんとした企業・お店からの仕事がたくさんあるのですからね。

逆に言えば、雑誌やネットで「素人・個人ウェルカム!」みたいな宣伝を出している内燃機屋さんってどーなのよ?内燃機屋さんという業態を考えたら、そんな損な商売、リスクがデカすぎてやらんと思うのだが。

ああ、そーか。ちゃんとした企業やお店に相手にされない、技術力が低い落ちこぼれの内燃機屋さんがあーゆー雑誌やネットで宣伝して、詐欺まがいの商売をして・・・うわなにをするやめ

まあ、いずれにしても内燃機屋さんって、現在、どんどん減っています。だから今もがんばって操業している腕の良い内燃機屋さんは、極めて貴重な存在です。だから大切にしなければなりません。

そのためにも、我ら素人日曜修理工はわきまえなくてはなりませぬ。