直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

この虫ケラが!

最近、ゲンゴロウを飼い始めたのですよ。
なんでかって言うと、まあ、すごい長い話になるので端折りません。

茨城に引っ越しす以前から私、ネプチューンオオカブトの幼虫を2匹飼っていたのです。
何故、ヘラクレスでなくネプチューンだったかと言うと、私が単にへそ曲がりなだけです。

当然ながらデカイ幼虫です。ネプチューンですからね。そんなワケでして、5リットルの梅酒瓶を2つ用意して、それぞれに1匹ずつ入れて飼っていたのよね。
そんでまあ、ネプチューン達は無事に成虫になりまして、天寿を全う致しました。
殖えませんでした。ビジネス失敗。

こーして我が家には、使い物にならないデカイ梅酒瓶が2つ、不良在庫として居座る事になったのです。

それから幾星霜。
今年の春先、コタツと石油ストーブを片付けていると、私の脳内に福音が鳴り響いたのです。
「そーだ、アノ使い道のない梅酒瓶でビオトープと洒落込もう!」と。

いやですね、ボトルアクアリウムという小洒落たインテリアってあるのですよ。
まあ、バランスドアクアリウム(調和水槽)という、究極の水棲生物飼育術をインテリアに応用した、新機軸の園芸です。

当時の私は、妙に園芸づいておりまして、酔っ払った勢いで10万円ぐらいの真柏盆栽を買いそうな勢いだったのです。
シラフ状態の私の脳ミソは、このままでは枯らしてしまうのが必定の盆栽に大枚をブッ込みそうな精神状態を危惧しており、何らかの代替措置を求めておりました。

で、ボトルアクアリウム

水草は、まあ、イイんですよ。好きなの選べば。
問題はそのパートナー。

原則、メダカ・ミナミヌマエビ・ヒメタニシのゴールデントリオ、天下無双のトライアングルが真っ先に頭に浮かびます。
だが、それではツマラン。
そんで候補に挙がったのがアカハライモリ

梅酒瓶ですからね、濾過装置は使えんですから、水中の溶存酸素を必要としない、空気呼吸をする生物に絞らざるを得ない。
つーか、「濾過装置云々」と言った時点で全くもってバランスドアクアリウムじゃないし。
いずれにせよ、梅酒瓶でアカハライモリを飼う方向で進もうと決断する直前、幸いな事にその重大な欠陥に気付いたのです。

我が家には、アオジタトカゲがいるじゃないか・・・。

そーです。私基準ではトカゲもイモリも同じキャラなのです。
アカハライモリはオオサンショウオウの親戚で、オオサンショウウオ的なトカゲがアオジタトカゲなのですから、三段論法チックに至る結論は、アカハライモリアオジタトカゲなのです。
我が家では、キャラの被りは御法度です。

て、どーしたものか?
そーだ!オオサンショウウオを梅酒瓶で飼えばいいんだ!
飼えない、飼えない。
法律とかクリアして本当に飼ったら、「オオサンショウウオの焼酎漬け」みたいになんだろうなあ。
それは動物虐待です。

実は、こーいった思考過程の最中、既に「ゲンゴロウ」という選択は考慮しておりました。
そもそも私、水棲昆虫に並々ならぬ思い入れがありまして。

ガキの頃から、カブトムシ・クワガタ・オオカマキリトノサマバッタ・オニヤンマといったスター昆虫よりも、タガメゲンゴロウミズカマキリタイコウチコオイムシ、マツモムシ、ミズスマシといった水棲昆虫が好きだったのです。
ガムシ?お前はダメだ。
特に昨年、NHKの「ダーウィンが来た!」のタガメの巻。マムシを捕食するタガメの雄姿には心から感動させられました。いや、やっぱスゲーわタガメ。そりゃ、噛まれりゃあんだけ痛いのも納得できます。

そんな水棲昆虫に対する、新鮮な感動・興奮・憧憬があったのでしょうね。
結局、梅酒瓶でゲンゴロウを飼う事にしたのです。

そんで、ヤフオクで「コガタノゲンゴロウ」を落札。
なんか「オス・メス3ペア」という事で、6匹のコガタノゲンゴロウが我が家にやって来たのです。そして、3匹ずつ2つの梅酒瓶による飼育を開始しましたです。

ところがそれからが、まあ、私の机上の空論なんか猫パンチで容易く瓦解するのは自明の理でして、コガタノゲンゴロウ6匹にてんやわんやの大騒ぎ。

ま、これが「動物を飼う」という行為の本質なのでしょうなあ。

続くのです。