直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

単にアル中の酔っ払いだからなんですけどね

気紛れと申しますか、日常的冒険と申しますか、魔が差したと申しますか、突発的錯乱状態と申しますか、何を血迷ったのか私、今日のお昼は吉野屋でした。

ホント、何年ぶりでしょうね。いや~相も変わらずゲロマズです。明らかに人間の食い物じゃあ~りませんな。
注文したのは並で、ゴハンは「本来の半分以下」で注文したのですが、とにかく胃に流し込むのが苦痛以外の何モノでもありません。吐き気を押し殺し、全く減る気配のない吐瀉物のような見た目の物体を必死に口に運んでいました。

で、新たなお客が来店。薄汚い作業ジャンパーを羽織った、図体のデカいウスラデブ野郎です。
目の前の牛丼のマズさに辟易している私は、なんとなくそのデブが何を注文するのか興味を覚えました。で、彼が店員さんを呼び、その注文内容を耳にして愕然としました。
「牛丼大盛に豚汁と生玉子、それに鮭」だってさ。
昼間っからどんだけ喰うんだよ。だから手前ェはそんなにブクブク太ってんだよ。

で、注文したそれらのエサが届くと、このブタ人間、嬉しそうな顔してモサモサ喰い始めるのね。
まさに、ブタが喜んでブタエサをかっこんでいる光景です。私はそこに、1つの完成された様式美を感じました。

正直、別に吉野家が悪いワケじゃないと思うのですよ。牛丼なる食べ物が、明らかに料理として破綻していると思います。見た目も残飯バケツの中身みたいですし。

そもそも牛丼のルーツって築地市場でしょ?
魚河岸で働く皆さん、いくら美味しくても毎日毎日お魚じゃ流石にツライ。でもって簡単なお肉料理ってんで、牛丼が誕生したとか。
つまり、美味しいかどうかでなく、とにかく効率良くお肉を摂取する事が目的って食べ物ですな。
まさに「楽しむための食事ではなく、生きるための食事」ですな。それは食事と呼ばずエサと呼ぶ。

考えてみたら私、「丼物」って食べ物、総じて嫌いです。

天ぷらは大好きですが、天丼って大嫌いです。そもそも天ぷらとお米って明らかに合わんでしょ。私の感覚だと、「お好み焼きをオカズにご飯」「餃子をオカズにご飯」と同じくらい、論理的に破綻した組み合わせです。天ぷらはさ、やっぱりカウンター越しでね、その都度の揚げたてを冷でヤルか、昼下がりの蕎麦屋で盛り合わせを冷でヤルのが大正解ですし、それ以外の食べ方はないです。

ウナギは大好物ですが、鰻丼(鰻重)ってあんまり好きではありません。そもそも私が好きなウナギって、かば焼きではなく白焼きです。肝も湯がいた奴をわさび醤油で食す「肝わさ」が絶品。基本的に私、「甘辛=マズイ」って認識ですので。まあ、カブトぐらいでしょうな甘辛でいいのは。

トンカツは週1で食べないと体調を崩す私の最重要食品ですが、カツ丼(含むソース)は絶対に食べません。そもそもさ、トンカツ、なんで千キャベツが必ず付け合せなの?生のキャベツって、春キャベツ以外はドブみたいな臭いがするじゃん。あとさ、最近の流行りなのかしら?あの粒がデカいパン粉。最悪ですアレ。細かいパン粉のトンカツ以外、喰えたモノじゃないですな。

お刺身は私の人生に不可欠な食べ物ですが、海鮮丼は生まれてから一度も食べたことがありません。イヤですね、自動車で30~40分ぐらいのところに道の駅があるのですよ。で、そこ、「勝手丼」って言うの?最初に発泡スチロールの器に盛られたご飯、それに好きなお刺身を載せて清算してから食べるのね。もーね、アホ丸出し。何なの、この貧乏臭い贅沢もどき。つーか、普通にここのお刺身、マズイし。

ステーキは私の主食ですが、ステーキ丼とか発狂しそうです。とにかく牛丼に匹敵する最悪な食べ物です。だいたい「A5の米沢牛のステーキ丼」とかって、どんだけ米沢牛を冒涜すれば気が済むんじゃい?って思いますです。それをありがたがって食べる人、間違いなく脳に障害あるでしょうな。

とにかく、食事なる文化的行為の余白や景色を楽しむという本質を台無しにする、下品で卑しく低俗な即物的な合理主義を根幹とする丼物なる料理一切、私は認めません。
要はさ、残飯バケツの中身を漁っているのと同じなよ、あれらの食べ物。だから「エサ」なのよね。

そもそも私、お米ってあんまり好きじゃないのです。
重たいと言いますか、食べるのが疲れるのよ。で、大して美味しくもないし。
あ、「ホントに美味しいお米を食べた事がないからですよ」とか思った人、それはないですから。たぶん、アナタ以上に本当に美味しいとされているお米、一席3万ぐらいの料理屋でキロ2000円のとかを散々食べてきた結果、こう書いていますので。

7~8年前、今の家に引っ越す時に、身内からお米を5キロほど渡されたのですよ。
で、そのお米、今もほとんど残っています。邪魔だから捨てたいのですが、1粒で8人の神様ですから忍びない。ホント、善意・好意の押し付けって、人類が犯す最も深遠な罪ですな。

だから、あんなアリのタマゴか幼虫みたいな見た目のでんぷん、ウマイウマイって喜んで食べる人が信じられません。同じでんぷんなら、明らかにうどんや、お好み焼きや、スパゲッティや、パンなどの小麦粉のほうが美味しいですよ。そうそうだから私、カレーライスって嫌いです。ナンで食べるラムカレーとかグリーンカレーは好きですけどね。

私の認識としては、お米はお寿司の材料以外の何物でもないのです。
そんな特殊な食材を、何が悲しくってお茶碗や丼鉢に盛って、朝昼晩と1日3食、モサモサ喰っているのでしょうね、多くの日本人って。不思議です。

でさ、やたらとお米アピールするバカ、多いでしょ。
曰く、「お米を食べないと力が出ない」。
曰く、「海外から日本に帰ってきてお米を食べた瞬間、自分が日本人だと実感できる」。
曰く、「お米が主食の日本人に生まれて良かった」。
だったらお前ら、朝鮮人でも中国人でもベトナム人でも良かったんじゃねーのか?

つーかさ、「お米は好きじゃない=非国民」的な風潮?同調圧力?が日本にははびっこっていると感じるのよ。まあ実際、政府もお米の国内消費量を上げたいワケですし。となると、「お米は正義!」みたいに思っている人、戦時中の「大東亜共栄圏は正義!」って思っている当時の愚昧な臣民と構造的に変わらんぞ。

いずれにしても数日、私と旅行したり暮らしてみるとですな、その異常な偏食ぶりに皆さんドン引きなのですよ。
そもそも食事は2日に3食で時間もバラバラ。でんぷんはほとんど摂取せず、代わりにタバコは1日3箱・ビール2リットルですからな、私。
それで意外と健康ですから、これでイイのだ。