直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

SRおよび、アノ手のオートバイ論

基本的にはZ/KZ1300なのですよ、私。
でも、あと2つ、できれば持ちたいオートバイがあるのですな。

1つはショベルのFL/FLH

もう1つがヤマハのSRなのです。

1978年にデビューしたこのオートバイ。1970年代の中頃にデビューした「XT500」ってオートバイのロードモデルバージョンなのよね。

当時、ヤマハは「おいおい、この間売り出したXT500、めちゃくちゃスゲーじゃねえの!これ、制約取っ払ったら、普通に世界最強のエンデュローレーサーになるんじゃねーの?」てな感じでTT500が誕生しました。
でもって「おいおい、XT500の足回り、ロードタイプに挿げ替えたら、ホンダやスズキやカワサキ知能指数小数点以下の大排気量四気筒とか雑魚を峠道のコーナーとかで食いまくる史上最強のライトウェイトスポーツになるんでないの?」
てな感じで誕生したのが「SR」ってオートバイなのですな。

そんなワケでして、実はSR、本来はRZやSRXやSDRや後方排気のTZRとかと同じジャンルのオートバイだったりするのです。だから、「SRはのんびりトコトコ走る用のオートバイとして誕生した」とか思っている人、勉強不足ですぞい。

まあ、そんな感じで今でも生産されているSR、カブに次ぐご長寿オートバイなのです。
その大きな要因は、改造オートバイのベース車両として不動の地位を確立しているからでしょうなあ。

はっきり言いてSR、ノーマルはゴミですな。

あ、マジで足回りだけを挿げ替えた、中身はXT500のまんまの最初期型は別ですが。
ただし、フロントがドラムブレーキの18インチになったあたりから、単なるビジネス・バイクって感じです。
今ではインジェクションらしいですが、まあ、さらに悪化しているでしょうな。

「SRを改造!」と言っても、まあ、やる事は決まっています。
そうです。エンジンをXT500に戻すだけです。

具体的にはですな、クランク&ピストンが500純正であることが大前提。
カムはヨシムラのST1。キャブはFCRでもTMRでも口径は35まで。
単コロだから、高回転とかでなく、中・低速域を充実させるのが正解。
マフラーはホワイトブロス。

これで、だいたい、SRのもっさりエンジンがXTのような感じになりますです。
なお、400を500にする際、400のピストンのままだとヤバイです。普通にピストン、溶けます。

で、さらに上を求めるのであればボアアップですが、確か534ccあたりが限界です。
それ以上、排気量上げるとクランクケースの構造上、耐久性が最悪になるです。

要は、デカいピストンに合わせてスリーブを打ち替えると、スリーブの外径に合わせてクランクケース側もボーリングします。すると、クランクケースの前端部分が異様に肉薄になるので、内圧に耐え気切れず「ドッカ~ン」となる寸法ですな。ボーリングしたSRのクランクケースの現物、素人目にもヤバイです。

てなワケでして、ケース加工なしで最大排気量になる534ccが妥当でしょうなあ。

SRのエンジンは普通にカッコイイので、どんなスタイルでも合いますです。
ただ、エンジンはいいのですがフレームがオフ車ですからな。そこをわきまえないとイケマセン。

あくまで主観ですが、SRはノーマル外見でホールも太くせず軽量スポーツバイクを目指す方向か、先祖帰りでスクランブラ―か、フレームを捨ててのチョッパー、この3つ以外に改造の選択肢がないと思います。
よくある「なんちゃって60年代欧州車風」?いや、ホンモノ買えよ。

今では女の子向けなのかしら、レトロな感じの250ccとかイロイロありますな。SRは結果的にそーいったオートバイの兄貴分のような存在ですが、本来の生まれた目的は全く違うのです。今のレトロ250ccは、ビジバイに毛が生えた程度ですが、SRは70年代世界最強のオフロードバイクのロードバージョン。

あと、カワサキの「W」シリーズとかありますな。ぶっちゃけ、アレってどーなの?
クラブマンの小野さんが生前、「アレすごいよ!200キロ出たよ!これからはW650の時代だよ!」と、バカ社長に熱弁されていたのを、当時の職場で耳にした事があります。

でもアレ、所詮は「なんちゃってW1」でしょ?

ソフテルって、今でもバカにされているのでしょうか?アレ、最悪の「なんちゃってリジッド」ですからな。
ハッキリ言て、V-RODやビューエルのほうが、本当で本物のハーレーですよ。

見た目・オシャレ・ブランド重視のハーレー界隈では「ダサイ」の代名詞です、ソフテル。原則パチモん扱いがソフテルの立ち位置です。他社がやるならまだしも、本家本元が自社の50年代であるハイドラをパクるなんて最低でしょ

で、同じような事を川崎重工がやらかしたのが、エストレヤとかWシリーズ。
もーね、こーゆーオートバイ、大枚はたいて買っている時点で、自分がオシャレの反対側にいるって気付きなさい。

メーカーが「かつてのW1・W1SA・W3のような」とか謳っているのを額面通りに受け取って、「なんとも素晴らしい!現代のWシリーズのあるべき姿だ!自分はその方向に進むぞ!」って人。イヤイヤ、W1・W1SA・W3買えよ。普通に売っているし。

ホンモノを買わない言い訳が「旧車は故障とか部品とかでどーも」とかじゃないですか。
あーのね、クラシックオートバイを維持も管理もできないような、技術・経済・人脈ともにレベルの低い人は、ああいったスタイルのオートバイを楽しむ資格ないですよ。そもそも、クラシックオートバイを所有する際に生じるリスクを避けた時点で、あーゆーオートバイ死ぬほど似合わですから。ハタから見たらかっこ悪いの極地です。それ、わかっているのかしら?

もっと言うと、W1の基になったメグロ自体、確かBSAのパクリでしょ?じゃあ、BSA買えよ。

それ以外の改造の方向性?ああ、はっきり言いて、SRがあるからWシリーズに付け入る隙はありません。
仮にチョッパーベースとして考えた場合、トライアンフ・アイアンスポーツ・XSには絶対に勝てません。当然ながら、リアルで70年代のエンジンのSRチョッパーにWシリーズは勝てないのです。チョッパーなる文化は、70年代のドラッグ・セックス・ラブ&ピースなのですからね。

つー事で、Wシリーズの生まれた理由とか現物とかが目指す方向性、もうすでに確固たる地位を築いた先人達がいて、「二番煎じ」「バッタモン」でしかないのですな。

となるとですな、今のWシリーズ、古めかしい格好のバーチカルツインで、そこそこ走るオートバイ。その程度の認識で自分の好き勝手に改造するのが、まあ、正解でしょうなあ。
逆に言えば、ハーレーやSRやモンキーよりも、新しいモノが生まれる可能性が高いワケでして。
私が現代のWシーズに期待しているのは、そんな新たな価値観・美意識の確立です。

そう言ったノリを受け止められない人って、ちゃんと小学校を卒業できたのか心配になるのです。

「オートバイは自由な乗り物」と常套句を良く目にしますが、実は、「自由」というモノを全く理解できないイタイ人たちが、ないものねだりでオートバイ道楽に興じているような気がして不憫でなりませんと感じる、今日この頃なのでありますです御座候。