直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

熱くなり易いのが欠点です

オートバイにしろ、自動車にしろ、オーバーヒートの原因は何なのでしょうね?
まあ単純に、冷却能力を越える程エンジンが熱くなるからか、冷却能力が不充分かのどちらかですな。
前者はエンジンが壊れているワケでして、後者は冷却装置が壊れているワケでして。
 
さて。
私のKZ1300のような症状が、例えばZRX1200とかCB1300SFとかで起きたのであれば、まあ、間違いなくエンジンかラジエター関連の故障です。
 
ところがどっこい、私のKZ1300、製造されたのは今から35年前。水冷エンジン黎明期のシロモノです。だから、こー考える事もできます。
「骨董品だから仕方がない」
「古い設計で、なおかつ水冷エンジン黎明期の開発だから、充分なエンジンの熱対策や冷却性能が確保されていないのでは?」
などと。
私、こーゆー考えってキライです。
 
いや、古いから仕方がないって・・・。確かに、100年ぐらい前に製造されていれば納得できますが、1979年ってだいたい「自動車もオートバイも、こんな感じで設計すれば大丈夫」的な回答がとっくに出た時代ですから、設計上・構造上の問題なんてまず起きないと思うのですよ。
まあ確かに、現代と比べ技術・ノウハウ的に至らない部分もあったでしょうし、まさか30年後も自分が設計したオートバイに乗っている人がいるとは、メーカーの設計者も思わないでしょうから、多少の手抜きみたいなものはあったのでしょうが。
 
ただ少なくともZ/KZ1300、新車の時点では問題なかったと思うのですよ。
だってコレ、ブランド確立に躍起になっていた後発メーカーである当時の川崎重工オートバイ部門が、利益度外視で販売していたフラッグシップでしょ? それが市街地を走っただけで、あっさりオーバーヒートなんてしたら「カワサキ製のオートバイは劣悪品」って事になってしまう。そんな事になったら、せっかく欧米人を「縁起が悪い色をあえて使うなんて邪悪すぎる!川崎重工は恐ろしい会社だ・・・」と思わせるため、ワザワザ黄緑色のオートバイでサーキットをブイブイ言わせてきた、それまでの実績が全部パ~です。
 
確かに、日本で走ることは想定されていなかったのでしょうが、アメリカだってヨーロッパだって渋滞はあるのですから。
 
というワケでして、結論としては「何かがオカシイ」という前提で、問題解決に臨む事にしました。
 
で、たぶん、エンジンは問題ないと思います。
だって、別にヘッド面研とかハイコンプピストンとか組んでいませんから。確かに、Z/KZ1300の圧縮比、9.9と同年代の同格オートバイたちと比べ高いのですが、だからこその水冷なワケですし。
まあ、経年変化による不具合も充分に考えられますから、分解してみないと何とも言えませんなあ。それは、最後の最後の最終手段なので、現段階ではとりあえず無視します。
 
エンジンが過剰に熱くなる原因としては、キャブレターの問題も考えられます。
混合気が薄いと、エンジンは熱くなりますからね。
混合気が薄い原因としては、「SJ・MJの番数が合っていない」「ニードル位置が適正でない」「油面が低い」などなどあります。
車検を取る前に、この手の部分の問題箇所は全て潰したがな。同調だって、改めて取り直しましたですし。
 
ただ、気になるのはマフラー関係なのですよ。
エキパイのジョイント部分がもげたのです。で、もげたエキパイから、ボロボロとカサブタみたいなものが落ちまくり。振ったり、叩きつけたりして、カサブタは出なくなりました。で、溶接屋さんに預けて直してもらったのです。
修理が終わり、取りに行きました。
溶接屋さん曰く「カサブタがてんこ盛りで出てきてビックリ!」との事でした。
そうそう、カサブタって錆びて腐った鉄のなれの果ての欠片どもの事です。
 
要は、お弁当箱(チャンバー部分)の中身が腐り切って、中身がスカスカであると想定されるワケです。
マフラーの排圧・抵抗が減れば、そりゃ、相対的に混合気は薄くなりますよ。
ちなみに、「マフラーを社外品に交換したら、キャブのセッティングを変えましょう」ってのは、こーゆー理由があるからです。
 
もし、コレが原因であれば、SJ・MJの番数を増やすか、何らかのバッフル的なモノをエキパイかサイレンサーかますかで対処する事になるでしょうな。
 
でも、コレ、あんまり可能性はないのです。プラグの焼け具合から、そんなに薄くないからです。多少は影響しているかもしれませんが、あんまり「本丸」って雰囲気がしないのです。
 
つーワケでして、「エンジンが過剰に熱くなるから」という理由は当面、封印する事にしました。