直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

イヤ~映画って本当にいいもんですね~(邦画編)

昨日は洋画編だったので、次はおもしろおかしな邦画なのです。
邦画は洋画のように「この作品!」とならず、監督ごとの「これ最高!」みたくなるですなあ。
まあ、私も一応は日本人なのでしょう。疑問は残りますが。
 
あ、最近リメイクしたヤツではなく、本物のほうです。「そーいや、邦画ってあんまし観ないな。どんなものかしら?」という人が、とりあえず観とくといいです。じわじわと涙がこぼれるようなら、邦画の世界に浸かりましょう。クソ退屈って人は、邦画は向かないのでしょう。まあ、自身の嗜好を確認するリストマス試験紙のような、正真正銘の日本映画の最高傑作です。
 
神様・小津安二郎の次は、やっぱり絶対皇帝・黒澤明ですな。用心棒も七人の侍も最高ですが、私はやっぱりこれです。芥川龍之介の傑作短編「羅生門」と「藪の中」をハイパーミックスしたストーリー。とにもかくにも、「観せてもらおうか、日本映画界が生んだ最強女優・京マチ子の性能とやらを!」です。
 
ジュリーが原爆を作って日本政府を恐喝するお話です。いや、まあ、掛け値なしに面白い。特に巨人ファンの皆様は、最初のジュリーの要求に拍手喝采するでしょう。
 
市川崑監督の「金田一シリーズ」の記念すべき第一作。完成度なら悪魔の手毬唄、ラストシーンの美しさなら病院坂の首縊りの家ですが、私はあえて犬神家を押しますです。先日、テレビで観ましたが、やはり、ラストの煙管をくゆらす高峰三枝子の圧倒的な迫力・存在感は尋常ではありません。あ、そうそう、皆さん勘違いしているようですが、実在する探偵・金田一耕助が、石坂浩二って架空の人物を演じてテレビとかに出ているのですからね。
 
仁義なき戦い 代理戦争
仁義なきではこれが一番好きです。まあ、仁義なきシリーズの魅力を、今さら語るのも野暮ですな。米製深作欣二タランティーノ)も頑張っておられるようですが、やはりオリジナルには勝てません。あ、バトルロワイアルは観ていません。あれは、原作が完璧過ぎるので。だって映像化するなら、先生役は武田鉄矢以外考えられませんからね。いずれにしても、息子の骨壺は安全な場所に保管しましょう。
 
書を捨てよ町へ出よう
この映画のタイトル、まるで引きこもりへの説教みたいですが、作中でも主人公の妹は引きこもり。本当の天才は、時代を超えますな。ぶっちゃけ、どんな内容の映画だったかよく憶えていないです。三島由紀夫みたいな人が、ダメ青年をおもちゃにしているような映画だった気がします。でも、強烈な衝撃を受けた記憶だけが鮮明に残っています。これが、天才・寺山修司の仕事か・・・
 
邦画ならアニメも必要でしょう。まあこれ、原作が宮沢賢治ですからなあ。キャラデザインがますむらひろしですからなあ。脚本が別役実ですからなあ。音楽が細野晴臣ですからなあ。そりゃ、安心安定の完成度でしょう。これを観たお蔭で、原作を読み直しても、ジョバンニもカムパネルラも猫さんです。
 
頭のオカシイ人が恐喝しまくるドキュメント映画です。私はオートバイの事故で右手の小指がないので、「私なんかコレですよ!」と奥崎謙三ネタをやるのですが、周りはみんなドン引きです。
 
居酒屋兆治
健さんの作品なら、私はこれがイチオシ!です。まあ、基本的に健さんが出ればというか、出るクラスの映画は間違いないですからなあ。その中でも、これ。実はこの映画、健さん以外の皆さんがスバラシイ。タクシーの運ちゃんの小松の親分さん、そのタクシー会社の社長の伊丹十三監督、兆治の奥さんの加藤登紀子、兆治の親友である田中邦衛、さよにメロメロの平田満左とん平、みんな愛おしいです。しかし、まあ、この映画、本当の主役は大原麗子でしょうな。とにかく、これ以上カワイくて、セクシーで、繊細で、ダメ人間で、弱い女性、演じられる女優って、後にも先にも大原麗子だけでしょう。とにかく作中の大原麗子、不潔の美の極みです。マジで、とりあえず観ておく事をおススメしますです、この映画。
 
う~ん・・・邦画だと自分が日本人ということで、作品の出来・不出来より、、監督さんや役者さんに思い入れが強くなり、どーも正当な評価ができないみたいです。
つーか、松田優作勝新太郎の全作品を全てハラショー!になってしまいそうです。
やっぱり、まだまだ修行が足りないです・・・