直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

最悪の事態が起きる事を常に想定していれば、そうそう動じたりしないものだが、そうなると人間は何もしなくなりますです

KZ1300の国内新規登録における事前審査ですが、とりあえず受理されたです。
後は、先方が正式に審査して、ナンバー取得の可否を連絡してくるそうです。
 
で、私が経験した「事前審査」ついて述べたいと思うです。
あくまで「茨城陸運支局」限定の話です。
 
まず申請する相手は、陸運支局の名変とかする窓口ではなく、車検コースのおっさん・兄ちゃん達、検査官の皆さんです。
ですので申請する時間は、彼らの身体が空く、午後4時以降ということですな。とは言え、車検が長引けば、彼らが詰所に戻るのも遅くなるので、まあ、のんびり構えましょう。逆もありますでしょうから。
 
で、絶対に必要なのが通関証明書と、輸入業者の譲渡証です。
 
特に通関証明書には、絶対に「オートバイ」と書かれていなければなりません。
なぜならオートバイとして輸入したモノしか、国内登録はできないとの事です。
「オートバイ」と書かれていない通関証明書付きの車両は、部品取りにしか使えません。
 
他の書類は、正直、ケース・バイ・ケースという感じでした。
 
まず1つ目が「このオートバイはいつ製造されたのか?」です。
 
よく、「現地タイトル」なる外国の車検証が必要みたいに言われていますが、厳密には製造年月日を証明できれば、現地タイトルでなくとも構わないようです。
 
私のKZ1300の場合、現地タイトルなるものが極めていい加減でインチキ臭い代物で、検査官のおっさんが「なんじゃこりゃ?」と首をかしげていましたです。で、フレームのネックあたりに貼ってある、メーカーの製造年月日記載シールの写真を見せたら、「これなら完璧」だそうです。
 
もしくはメーカーにお願いする手もあります。
川崎重工に電話してフレーム番号を伝えると、ファックスで申請用紙を送ってくれます。この用紙に必要事項を記入し、通関証明書のコピーと返送用の切手を一枚入れて、川崎重工に送ってみたらアラ不思議。
「製造証明書」なる、川崎重工が発行する天下のお墨付きがもらえるそうです。
 
そもそも、なんで登録しようとするオートバイの製造年月日が必要かというと、排ガス規制があるからです。
 
古いオートバイは地球環境に厳しくても問題ないが、新しいオートバイは地球に優しくないといけないと、日本の法律で決まっているのです。だから、登録しようとするオートバイが、排ガス規制以前の古いオートバイであると証明しなくてはならないのです。
これができなければ、事実上、登録できないです。登録するには、現在の排ガス規制に適合しているかを証明しなければならず、その証明費用でもう1台、KZ1300が買えてしまうらしいのです。
 
2つ目に証明しなければならないのが、「フレームと搭載エンジンの適合」です。
要するに、「KZT30A-●●●●●●のフレームに載っているエンジンは、KZT30AE●●●●●●である」と証明しなければならないのです。ただ、エンジンに関しては型式だけで問題ないのかもしれません。すみません、確認不足です。
 
これが証明できないと、職権打刻されてしまいます。まあ、登録できるので別に構わないのですが、気分が悪いので、可能な限り証明したいものですな。
 
他のメーカー・オートバイがどうかは知りませんが、Z/KZ1300の場合、パーツリストのコピーで一発です。
逆に、他に正式なものがないのです。サービスマニュアルには一切記載されていないのです。
 
ところが私、A1~A3のパーツリスト、持っていないのです。
普段は米カワサキのサイトから引っ張って使っているのです。ところが、このサイトだと、肝心のフレーム番号とエンジン番号の適合表が載っていないのです・・・
 
さあ、困りました。実はこれのせいで、月曜日は玉砕したのです。
 
そんなワケでして、帰宅してからネットの海を漂いながら、グーグル先生と押し問答を繰り広げ、海外のオートバイ部品通販サイトみたいなものから、年式・フレーム番号・エンジン番号一覧表を見つけました。
しかし、これだけでは説得力が低すぎます。
そこで、A4~A5のパーツリストのコピーやら、予備フレームの返納証明書とかも用意し、翌日、車検コースの妖精たちの詰所に再突入を果たしました。
 
ありったけの資料を車検場の兄ちゃんにご披露し、納得していただけるようにがんばってみました。
結果は無事受理してもらえましたです。
 
ただまあ、無事に受理されたのは、私の全身の穴という穴から滲み出る「お役人様~お願げえしますだ~」的な、権力に媚びる卑しい奴隷根性のお蔭だったかもしれません。
 
そんなこんなで、今回、私が提出した書類は以下の通りです。
・通関証明書のコピー 1枚
・製造年月日が記載されたネック部分のシールの写真 1枚
・通販サイトをプリントアウトしたもの 1枚
・サービスマニュアルの裏表紙のコピー(年式とフレーム番号の一覧表が記載されている) 1枚
・車両の前後・左右の4面図の写真 各1枚
・フレーム打刻の写真 1枚
・エンジン打刻の写真 1枚
・排気量打刻の写真 1枚
・諸元表のコピー 各1枚(サービスマニュアルだと2ページなので)
・車両のサイズやエンジン出力などを記入する、向こうでくれる用紙 1部
 
なお通関証明書や譲渡証の原本、事前審査では提出はしないけれど、検査官さんに見せないとマズイらしいので、必ず持って行くべきでしょうなあ。
 
どうも事前審査というモノは、「何を用意するか?」ではなく、「何を証明するか?」みたいです。
それが理解できないため、チンプンカンプンになるから、ヤフー知恵袋とかに得体の知れない都市伝説が発生するのでしょうなあ。
いずれにしても基本的な大筋は、47都道府県、どこも同じでしょうが、地域差や検査官個人の考え方とかで、一概に「こうすれば絶対にOK!」ってのはないでしょうから、まあ、ご参考までに。
 
とまあ一応、お役人様からの「よきにはからえ」の電話待ちまで辿り着けたのですが、どーも現地タイトルがなあ・・・
ホント、メモ用紙ぐらいの大きさで、明らかに切り抜いた感が満載で、冗談抜きに「コレじゃダメだろう~」って感じの代物なのです。
そんな胡散臭い紙切れ付きの、国内未登録オートバイ。正直、何が起きるかわかりません。まさに予断を許さぬ状況です。
 
てなワケで、結果が出るまでKZ1300は完全放置なのであります。