直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

水と油②

Z/KZ1300のウォーターポンプは、エンジンシリンダーの前面・中央にあるのです。
ラジエターコアとの結合部分のカバー的なモノを外すのです。
するとインペラ、まあ水車ですね、コレがあります。
コレがエンジンが回ると一緒にクルクル回って、冷却水を循環させるのです。
 
このインペラの裏側に、目的であるメカニカルシールがあるのです。だから、メカニカルシールを交換するには、インペラを外す必要があります。
 
このインペラを外すのは簡単です。
ウォーターポンプシャフトのサークリップを外して、引っこ抜くだけですから。
そんなワケでして、2週間前にサークリップを外ました。
 
・・・引っこ抜けない。
 
何故ならウォータポンプシャフトの冷却水に浸かる部分、インペラとの接合部分ですな、ここが錆びてインペラと固着していたからなのです。
そりゃまあ、30年間も水に浸かっていた鉄ですから錆びますわな。
水が浸かる所に鉄を使うなよ!です。
まあ、耐熱とか強度的な理由で、材質として鉄を使ったのでしょうけど。
 
しかし、インペラを外さないとメカニカルシールが交換できません。
そこで選択肢は2つ。
 
1つは「勇気ある撤退」。このまま元に戻して、無かった事にするワケです。メカニカルシール?何それ?ビックリマンシールの姉妹品?って事にしちゃうのも大人の対応です。
 
もう1つが「前進あるのみ」。錆びて固着するくらいだから、状況は芳しくないと推測される以上、何としても引っこ抜くと、決死の覚悟で事に臨むのも大人の決断です。
 
で、私は前進する事にしました。
 
しかし、まあ、ビックリするくらい外れない。
そんなワケで業を煮やし、禁断のバイスプライヤーで水車の一枚を摘まんで、エイッ!と引っ張ってみました。
すると摘まんだ部分がもげました。
ですのでこの日は、昼間っからヤケ酒です。これが2週間前の出来事です。
 
その後、流石にイヤになり、ず~っと放置。インペラは予備があると思っていたのですが、いくら探しても見つかりません。再利用不可を前提に、インペラに穴を開け、タップを切って、ネジをねじ込んで引っ張るとかできません。いよいよ鬱状態となり、酒浸りの日々を送る事になりました。
 
で、一昨日、スプリングを引っ張る工具を持っているのを思い出いました。
要は先端が折れ曲がっている鉄の棒です。持つ部分がT字レンチ状になっているモノ。
40㎜のソケットを重しにすれば、簡易引っ掛け型スライディングハンマーになります。
 
で、再チャレンジ。
全然ダメ~。マジでビクともしないのです。
 
それでも地道に頑張って、ガンガンやっていたら少しずつですが引っ張り出されてきたではありませんか。
そのままガンガンやり続け、昨日の夕方前にようやくインペラが外れましたです。
 
で、肝心のメカニカルシールですが、そんなに痛んでおらず問題なさそうでした。
ふざけるな。
でもまあ、1回ここで新品にしておけば交換サイクルができるので、交換する事に致しますです。
 
問題はインペラ。当然ながら新品部品は製造中止。ヤフオクにも出品なし。
どーしましょ?