直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

水と油①

涼しいもよくわからないまま、朝晩めっきり冷え込むようになりました。
それでもモソモソとオートバイを修理しています。
 
ラジエターコアや冷却ファンやエキパイを外したならば、是非ともやっておきたいのがウォーターポンプのメカニカルシールの交換です。
 
普通、水冷エンジンの場合、ウォーターポンプは、たとえ動力をエンジンから得ていたとしても、可能な限り別体にすると思うのです。
「水と油」なる言葉があるように、水回りであるウォーターポンプと、油の塊であるエンジンは極力距離をおきたいものですからなあ。
ところがZ/KZ1300、エンジン、と言うかシリンダーとウォーターポンプが一体式になっているのです。
 
・・・30年前のカワサキの開発者は何を考えていたのでしょうか?
何でもZ1300のエンジンを開発した人は、とにかくエンジン幅を小さくしたかったらしいです。
だから、こんな変則ウォーターポンプにしたのかも知れませんが。
 
要は、ウォータージャケットの通路の一部をポンプにしているワケですな。
合理的と言えば合理的。でも、構造的に問題ある気がするです。
 
エンジンから動力を取り出すのであれば、当然、シャフトなりがエンジン内部からにょっきり外に飛び出しているワケであり、オイルが漏れないようオイルシールがあるのです。
このオイルシールがダメ~になってもウォーターポンプが別体なら、冷却水にエンジンオイルが、エンジンオイルに冷却水が混ざる事は滅多にないはず。
でも、シリンダーのウォータージャケット通路の途中にポンプがある場合、このオイルシールがダメ~になると、ハイ、冷却水とエンジンオイルは混ざります。
最悪です。
 
で、実際にエンジンオイルがジャバジャバしているエンジン内部からの所は普通のオイルシール
さらに最後の砦として、金属の張力を活用した「メカニカルシール」なるモノが、Z/KZ1300にはあるワケです。
 
とにかく、この部品に至るまでがメンドイので、交換されている確率が極めて低いのです。
てなワケで、大概のZ/KZ1300はこれがダメ~になっているのです。
前のZ1300も、本当に悲惨な事になっていましたです。
 
そんなワケでして、交換しようと思い立ったのが2週間前。
そして今日に至りました。
なんでこんなに時間がかかったかと言うと、まあ、これだから古いオートバイの修理は一筋縄ではいかんと、改めて実感したのです。
 
長くなったので続くです。