直六国防挺身隊

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Z/KZ1300ネガティブキャンペーン絶賛開催中!

私が言うのもナニなのですが、どーしてZ/KZ1300なんかに乗っている人がいるのでしょうね。不思議ですよ。
 
ハッキリ言ってゴミですよ、こんなオートバイ。
知れば知るほど、乗れば乗るほど、どーしようもないオートバイなのです。
 
まず、30年以上前のポンコツ中古車の分際で、値段が無駄に高い。
いやですな、いくら古くても人気があるオートバイなら、クラシックバイクというか、稀少価値とかで、新車の同クラス車より値段が高いのは当然でしょう。
でもZ/KZ1300、どー考えても人気ないですし。
確かに数は少ないのですけどね。でも多くの人々のハートを鷲掴みして「どーしてもコレが欲しい」と思わせる事は不可能ですよ。そーいった魅力がないから不人気車なワケですし。
 
で、値段が高い理由を考えました。

Z/KZ1300って、みんなが大好きなZ1000MKⅡとローレプを足して2で割ったような形をしています。

例えばですな、オートバイの事を良く知らないのに、なんとなく「カワサキのZはスゴイ」というメディアの印象操作の広告洗脳に毒された初心者な人が、その手のオートバイの専門量販店を訪れました。
 
初心者さんは、雑誌やネットの受け売りのZに対する熱い思いを語ります。
お店の人はカモが来たとほくそ笑み、「コレは、当時のカワサキ最大のオートバイです」と不良在庫のZ1300を勧めます。
初心者さんは、名前がZだし、形も雑誌やネットで見たZっぽいから、空冷Zの親戚だと錯覚します。
 
この際、もし車両価格が30万円とかだと、流石の初心者さんも怪しいと思うでしょう。しかし、隣に置いてあるZ1000MKⅡが170万円で、Z1300が110万円だと、初心者さんは「Z1300のほうがお得」と致命的な勘違いをしてしまいます。
こーして初心者さんは、Z1300の契約書にハンコを押してしまうのです。
つまり、お店の巧みな販売戦略なのですな。
 
納車の日、初心者さんは愕然とします。
なぜならZ1300はクソ重いからです。倒したら、どー考えても自分1人では起こせないですし、押して歩くのも大変です。
精神的ダメージを受けながらも、Z1300に跨りいざ帰宅。

ずも~という排気音で、ずも~と走り、ずも~と曲がり、ずも~と止まるZ1300。
 
「何これ?雑誌では中低速域では初代V-MAXに匹敵するパワーを誇るって書いてあったのに、全然ドロドロした乗り味じゃない。普通の自動車みたいじゃん!」
まあ、別に雑誌も「V-MAXみたいな乗り味」とは書いていないのだけれど。
楽しいかツマラナイかでいえば、Z/KZ1300、ツマランですよ。これが楽しいと思える人は、自動車学校の教習車とか運転してごらんなさい。死ぬほど楽しい自動車ですよ、アレ。
 
意気消沈して帰宅した初心者さん。オートバイ置き場にZ1300を置くのです。ところが、センタースタンドが奥まった場所に付いており、しかも車重もバカみたいに重いから、サイドスタンドしか使えません。そのサイドスタンドもかなりの確率でひしゃげているから、車体が異様に傾きます。車体がバカみたいにデカイので、余計に危なっかしく見えます。
実際、サイドスタンドばかり使うのってヤバイのですが。
 
それでもがんばってZ1300を維持しようとする初心者さん。ある日、Z1300で出掛けようとしたのですが、エンジンがかかりません。買ったお店に電話すると、薄ら笑みを浮かべている表情が受話器越しでも明らかにわかるような話しぶりで「ああ、ウチではZ1300の修理やりませんから」との事でした。
「Z1300は純正部品のほとんどが販売中止で、基本的に修理できないんですよ。そんなオートバイの修理を請けると、コチラにも責任が生じてしまうので」。
 
初心者さんは激怒した。
「お宅が販売した車両でしょ!そんな無責任な事ってありますか!だいたいアナタ、納車の時に『バッチリ整備してあります』っておっしゃったじゃないですか!」
 
「ええ言いましたよ。整備はできますよ。油をさしたり、調整したり、オイル交換とかブレーキフルードを足したりとかは。でも、壊れたオートバイを修理するとなると、壊れた部品を正常な部品に交換しなくてはならない。その部品が存在しないのだから修理はできません。そもそも保証期間の3ヵ月はとっくに過ぎているのですから、ウチに責任はアリマセンよ、あはははは」
高笑いしながらそう言い放つと、お店は一方的に電話を切りました。
 
顔面蒼白となった初心者さん。こんな時はネットです。
イリジウムプラグ」「アーシング」「添加剤」などの文言に心を躍らせます。
早速アマゾンでイリジウムプラグを購入。エンジンがかかります。
「流石はイリジウムプラグ!」と感動します。単に、プラグが新品になったからだけなんですけどね。
 
そもそもイリジウムプラグとか買うお金があるのなら、サービスマニュアルとかパーツリストを買って勉強すればいいのにそれはしない。
理由は「お金がもったいない、安く済ませたい」から。
コレ、明らかに本末転倒ですよね。それとも、そー感じる私がオカシイのでしょうか

こうして初心者さんは、着実にダメ~な方向に進んでいきます。
 
いずれにしても、こーしたトンチンカンな対処療法で30年以上前のオートバイがどーにかなると考えるあたりが、残念と言うか、痛ましいと言うか、不憫です。
結局、再び動かなくなるZ1300。
 
もはや自分の限界を感じ、近所のオートバイ屋さんを訪れます。
「すいません、別のお店で買ったオートバイなんですけど、修理お願いできますか?」
「いいですよ!車種は何ですか?」
「Z1300です」
それまでニコニコ笑顔であったお店の人、一転して汚物を見るかのような嫌悪感を顕にした表情となり、「ウチではZ1300なんて呪われたオートバイはやりません!」と吐き捨て、初心者さんに塩を叩きつけてきます。
 
初心者さんは絶望に打ちひしがれトボトボと帰宅。
 
その後も初心者さんは、雑誌やネットで見つけたお店に問い合わせますが、どこからも断られます。
そして、確かな技術力と経験を誇るカワサキ系の有名ショップに問い合わせてみたところ、「う~ん、ウチは請けてもいいけれど・・・」と歯切れは悪いが、初めてのOK返事。
 
初心者さんは歓喜した。
「ぜひお願いします!」
「現車を見てないからなんとも言えないけれど、100万円以上かかってもいいの?」
「へ?」
「Z1300の場合、部品を用意するにもワンオフで作ったり、ヤフオクや海外オークションとかで使えそうな中古部品をお金に糸目を付けず落札する事になるかもしれない。ウチとしても、修理を請けたのであればちゃんと修理する責任があるし、商売だから赤字ってワケにはいかない。コレは譲れない。その覚悟とお金がお客さんにはありますか?」
「・・・」
「実は以前、Z1300の修理を請けた時、そのお客さんに『なんで同じ修理なのに空冷Zの倍なんだ!』って支払いでごねられた事があるんですよ。だから、ウチとしてはZ1300に関しては慎重に対応する事にしているのです」
「・・・」
「もしよければ、見るだけ見てみましょうか?」
「あ、もういいです・・・」
 
後日、初心者さんは自分のZ1300をヤフオクに出品。エンジン不動でも外装はそこそこキレイだから、45万円で落札されました。初心者さんに残ったのは、落札価格を差し引いたローンだけ。
 
・・・とまあ、かなり誇張して書いてみましたが、実際、Z1300の修理を断るお店ってありますです。
ヘンな話、私がお世話になっているオートバイ屋さんも、私のKZ1300が大嫌いです。
デカイから場所をとるし、重いから動かすのが大変なので、私が「預かって」と持っていくと嫌な顔をします。
そーいや車検の時、「おじさんじゃ跨っても足が届かないから運転できない。今日は息子もいないし」という理由で、軽トラのおじさんと一緒に私が陸運支局まで運転し、ついでに私が車検レーンを通しました。まあ、別にいーんですけどね。
 
要は維持する上でのコストやリスクが大きい割に、メリットって少ないですZ/KZ1300。

まあ、「国産旧車界最大・最強のモンスターバイクを所有する俺カッケェェェェェェ!」といった低俗な人々の欲求を満たすのが関の山。この手の人は、年に1回ぐらい仲間内や「●●ミーティング」とかで見せびらかし、自分がいかにレベルの高い、ワイルドでカッコイイ、運転もメカも精通したバイク乗りであることを演出できれば問題ありません。だからまともに動く必要はなく、上等な修理や整備や部品とかどーでも良いのでしょうな。
 
ちなみ、あくまで私の個人的な分析ですが、こーゆー手合いはツーリングを「ツー」とか恥ずかしい略語で表現したり、袖を切ったみっともないGジャンとか着ている確率が高いです。
 
このようにZ/KZ1300は一般的に、イタイ人御用達の恥ずかしいオートバイなのです。
だから皆さん、ドンドン手放しましょう。そしてストックしている部品は、ヤフオクドンドン出品しましょう。それが、良識ある社会人としてあるべき姿です!
 
ホント、そーなってくれると助かります。私は絶対に手放しませんが。