直六国防挺身隊

母は来ました今日も来た。嫁をイビリに今日も来た。

よく行く飲み屋さんによると、私はオバケに呪い殺されるみたいです

部品と特殊工具が揃いましたので、セルの修理なのです。

左のエンジンカバーを取っ払い、特殊工具を使って、スタータークラッチを引っこ抜きますです。
ついでにセルモーターも外します。

スタータークラッチのローラーやら、ピンやら、バネを純正の新品に交換です。
ちなみZ/KZ1300のスタータークラッチ、ゼファー750と同じです。
スタータークラッチASSYも買っといたのですが、分割するのがタイヘンなので今回は見送りです。

セルモーターも分解し、中身を適当に掃除します。
交換するのはブラシです。これも新品が買えます。
元々のブラシは2つとも偏摩耗。しかも片側はちゃんと出たり戻ったりしなくなっていました。
これが問題だったみたいです。

そうそう、セル関係を分解・整備する際は、必ずバッテリーを車体から外して、遠くに置いておきましょう。
ターミナルを外しただけだと、何かの拍子にセルが回り、指がちょん切れるかもしれませんので。

そうして元に戻し、久しぶりだよエンジン始動。
セルもブリブリ元気良く回り、一発始動。
スバラシイ。

興奮冷めやらぬまま、スーパーにビールを買いに行きました。
店内に入り、お酒コーナーでブツを手にし、ついでにお惣菜コーナーに立ち寄ってみました。
天ぷらやら、唐揚げやら、ハムカツやらが並んでいます。なんで、こーゆー揚げ物って、あんなに美味しくないんでしょうね。

さて、そんな揚げ物が陳列されている前に、奇妙な人がいます。
素足に革靴、裾を捲し上げたスーツのズボン、首回りがよれよれの小汚い白のTシャツ。
年齢は20代か30代前半、やたらと肌が青白い男性です。なにやらブツブツ呟きながら、スマホを凝視しているのです。

「なんじゃい、コイツ?」と思っていると、彼は私の想像を越えた行動をとりました。
揚げ物コーナーのメンチカツを掴み、ムシャムシャと食べ始めたのです。
流石に、これにはビックリです。えーと、何コレ?

ひょっとして、暑さで私の頭がオカしくなり幻覚でも見ているのかと思いましたが、私の傍にいた母子も、呆気にとられてメンチカツを頬張る青年から目が離せない模様。
どうやら現実のようです。
私やその母子だけでなく、お総菜コーナーにいた全員が息を飲み、青年の行為を見守り続けました。

青年はメンチカツを食べ終わると、今度はイモの天ぷらに手を伸ばしました。

ようやく、我に返った1人の爺様が、足早にレジへ向かいました。
すぐにパートのオバちゃんと戻ってきました。パートのオバちゃんは、「ヒイッ」と小さな叫び声を上げると、ダッシュで店の奥の事務所に駆け込みました。

やがて警備員とスーツ姿の店長らしき人物が青年の所にやって来て、「お客様おやめ下さい。とりあえずコチラへ」と言いながら、2人で青年の両脇を抱え、店の奥へ去っていきました。

私は思わず「なんじゃい、今の?」と声を上げてしまいました。
正面にいた客のオバちゃんが、苦笑いをしながら「ホントねえ」と相槌を打ってくれありがたかったです。

さてさて、家に戻りビールを飲んでいたら、お天気が怪しくなってきました。
雷も鳴っています。

流石は13日の金曜日