抜けば通ずる
仕事が一段落ついたので、KZ1300を整備するのです。
とは言え、特に大した事はしません。
タコメーターがですな、チョークでエンジンをかけると0回転からから1700回転あたりになるのですが、そのまま固定して、アクセルをいくら煽ってもビクともしないのです。
そんなワケでして、タコメーターケーブルを外してみたところ、インナーがデロデロのムニュムニュのカピカピでした。
ケーブルを軽く鍋で煮て、パーツクリーナーで攻め立てて、トドメに排油にぶち込みました。これで一晩放置すれば、新品の如くなるでしょう。それでもグダグダなら、タコメーターを予備の中古から移植するか、メーターギヤをカムカバーから外さなくてはなりません。やりたくないです。
ついでにプラグキャップを新品に交換しました。
気分いいです。しかし、プラグコードが硬化してカピカピです。本当は変えたいのですが、確か1本だけコイルと一体化して交換できなかった気がします。
そもそもコイルなんてゼファーか何かのに交換すれば済む話なのですが、ナンバーが取得できるかどうかのオートバイに思い切った投資は気が引けるです。
てか、せっかくのA1ですから点火系に投資するなら、一気にASウオタニにしたいです。
そこで、Z/KZ1300の豆知識。
Z/KZ1300は6気筒ですから、エンジンがやたらと横にはみ出ています。
で、思いっきり外にはみ出している1・6番のプラグホールははすごく外側に斜になっていて、水をかぶってもさっさと排水されるから良いのです。
ところが、2~5番は垂直のただの凹みですから、そのままでは排水しません。そこで川崎重工の皆さんは、2~5番には排水口をこのバカエンジンに用意しました。これで多い日も安心です。
ところが、この排水口、かなりの確率で詰まっています。特に2番と5番がヒドイです。
メインチューブに近い3番と4番は、水が侵入する確率が低いのでまだしも、水がそれなりに侵入しやすい2番と5番が詰まると最悪です。プラグが水没するのであまり良くないです。
私のも詰まっておりまして。予備のヘッドも2つとも詰まっていたりして。
詰まっていた場合、細い金属棒でグリグリやれば一発で貫通するので大した問題ではありません。
排水口の出口は、ヘッドのキャブ側にありますから、ここに棒を挿入してグリグリやるのです。程よく力強く、かつ優しくグリグリするのです。決して下ネタではありません。
ただ、フルトラのA3~A5やインジェクションはいいのですが、セミトラのA1・A2だと、ガバナーケースが邪魔をして、4番のふん詰まりが直せないです。キャブ初期で4番の排水口が詰まってる人は、ガバナーケースを外すなど、まあがんばりましょう。私もがんばります。
排水口の詰まりなんてツマラン事ですが、プラグのエンジン外側が水没するのはマズイでしょう。
「Z1300は始動性が悪い」って良く聞きますが、そんな事ないと思います。以前に乗っていたZ1300、冬でも普通にチョークを使わずセル一発で始動していました。バッテリーの容量も、プラグの火花も、セルモーターのパワーも、物足りなさは一切ありませんでした。ヤフオクで買った不動車なのにです。まあ、メインハーネスは新造したモノを使いましたが。
新車当時のノーマル状態で十分なものが、30年後にダメになった。
てなワケで、ツマラン整備や修理を地道に積み重ねる事だと思うです。古いオートバイの復活作業は。